眼瞼下垂とは、まぶたが重い、上がらないなどの症状がみられ、上まぶたが正常な位置よりも下がっていることを言います。これは眼瞼挙筋の筋肉や腱が加齢などの原因となって弱くなってしまい、まぶたが上がらなくなることで目が見えづらくなっている状態です。眼瞼挙筋の筋肉が衰えると眉毛を上げるなどして他の筋肉なども使用するようになるので、おでこのしわが増えたり、眼精疲労や頭痛を引き起こしたりします。
また加齢以外の原因としては、ハードコンタクトレンズを長期間装用、出生直後から眼瞼挙筋の発達や形成がおもわしくないことで生じる先天性によるケースもあります。
後天性で加齢性以外が原因の場合は、原因となる疾患の治療が優先されます。それでも上記のような症状が残れば手術療法となります。また先天性で乳児や子どもに眼瞼下垂がみられる場合、視力障害のおそれがなければ、成長を待ってから手術を行います。
手術療法では局所麻酔を行い、瞼板に付着する眼瞼挙筋腱膜を瞼板に短く縫い付けます。手術時間は約30～60分で、術後2週間ほどは腫れが生じます。この期間、二重まぶたになります。手術から1週間後に抜糸をします。なお長い歳月が経つと眼瞼下垂の症状が再発することもあります。その場合は、再度手術を行います。（治療の詳細は当院パンフレットがございますので、ご相談ください）
